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現代音楽祭 'MILANO MUCICA' 、11月は 'Circus musical drama' からスタートする。この 'Circus musical drama' は日本語だと音楽ドラマサーカスとでも言えばいいのだろうか、ともかく打楽器アンサンブル、電子音響、ダンサー、サーカス団員たちによる音楽劇を見にいく。場所はミラノのムナーリ劇場。ミラノ出身の美術家、ブルーノ・ムナーリの名を冠した劇場で子ども達のための演劇公演を行ったり、創作教室を行ったりとアートと教育を結ぶ場として親しまれているようだ。劇場に入ると可愛らしい壁紙やオブジェが。
まだこの興奮をうまく言葉にできないが、今日の演目は僕にとって「現代音楽、現代演劇は可能性に溢れ、また誰しもが楽しめるもの」ということに気づかされた時間だった。日本にいる頃、現代音楽はごく一部の人の、ごく一部の人しか楽しめない音楽とどこか引け目を感じていたが、それは大きな間違いだ。ただ一般聴衆が面白いと思える現代音楽が日本にないだけの話か・・・?
そのため今回の演目は一応「子どもと大人のための」として宣伝されており、実際ホールには子ども連れの家族で溢れていた。タイトルは 'Dall'alto. Prova ancora. Cadi ancora. Cadi meglio(上から。もう一度。落ちる。より良く。)'。打楽器アンサンブルと電子音響による(しかもサラウンドで複雑な立体音響が用いられる)本格的な現代音楽が空間に広がる中、舞台では声を伴なわないアクロバットな演技が繰り広げられる。そうすると普通サーカス団による華麗な技ばかりに目が行きそうなものだが、音楽と演技とが完全に融合した奥深い世界がそこにはあった。多くのクリエイター達の情熱を感じられる素晴らしい公演だ。終演後は大人も子どもも大歓声で賛辞を贈る。しかしミラノの子ども達はこんなすごいものに日々接しているのか・・・・・
終演後
超満員でギリギリ最後の1席で見ることができた。幸運。
それと日本の現代音楽作曲家は今後他分野ともっとコラボレーションをしていく必要がある。イタリアに来て思うのはそれぞれの分野の繋がりが密接でそれでいて自由なのだ。(コラボレーションの上で成り立つ)劇場文化がそれほど根付いていない日本では難しい部分はあるが、だからといって不可能ではないだろう。現代音楽に対してもっと自信を持って、広い意味での創作をしていけないだろうか。というかしてみたい。イタリアでまた学びたいことが増えた。
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